“当たり前”も“不自由”も、己の服でブッ壊せ!──『ヤングマガジン』(講談社)で今年1月から始まった連載『ボーイズ・ラン・ザ・ライオット』が話題を呼んでいる。

主人公は「身体は女性、頭の中は男性」の高校生・凌。性の不一致や、それを受け入れられない自分自身にも苦しむ凌が、唯一自分を解放できるのがファッションだ。留年により同じクラスになった迅と出会い、迅に引っ張られながら、自分らしく生きるために、自分たちのアパレルブランド立ち上げを決意する。

本作が連載デビュー作となる著者の学慶人(がく・けいと)さんは、自身も身体は女性として生まれたが、心は男性のトランスジェンダーだという。ヤンマガでは異色ともいえる“ファッション青春譚”はどのように誕生したのか。

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トランスジェンダー公表には葛藤もあった

──「女であることを毎朝思い知らされる」ことが嫌な凌は、教室で制服ではなく、ジャージを着ています。なぜ、トランスジェンダーの凌を主人公にされたのでしょうか? 

昔から漫画家になりたいと思っていました。絵を描くのがずっと好きだったんです。でも学生時代は部活のバスケに夢中で、ちょっと忘れていたんですが、20歳くらいから描きはじめました。それで、プロを目指すことを考えたときに、使える題材として選択したという感じです。これが描きたいから漫画家になったというより、漫画家になるためや、連載で描けそうな身近なテーマがこれだった。主人公の凌は、自分の感覚に近い人です。

──学さんはご自身もトランスジェンダーであることを公表されています。

それは単純に、作品に関心を持ってもらうためです。正直、葛藤もありましたが、自分の情報を出すことで作品を読んでくれる人が一人でも増えるなら、出したほうがいいと考えました。