「男と女…あやつりつられ」梅沢富美男が語る大ヒット曲『夢芝居』秘話

梅沢富美男×小椋佳×太田省一
週刊現代 プロフィール

ゴルフ休みに出来た曲

太田 そもそも梅沢さんは、『夢芝居』を出す半年前に、西田敏行さん主演のドラマ『淋しいのはお前だけじゃない』に出演して、話題をさらっていましたよね。

あの頃は、有名俳優が歌を出すことが流行りになっていて、それこそ西田さんも'81年に『もしもピアノが弾けたなら』を発表して、ヒットを飛ばしていました。

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梅沢 ドラマの影響で、僕のもとにも何十社とオファーがきていましたが、全てお断りしていました。でも、キングレコードのディレクターの伊藤菊佳さんだけは、いくら断っても諦めてくれなかった。

考えあぐねた末、無理難題を言えば引き下がるだろうと思って、「小椋佳さんが作詞・作曲するなら歌うよ」ってふっかけたんです。

僕は小椋さんのファンだったけど、そんなビッグネームが曲を作ってくれるなんて絶対にないと思っていたから。そしたら後日、伊藤さんから連絡がきたの。「小椋さんのオッケー取れました!」って(笑)。

 

小椋 そうそう。伊藤さんは、当時の三和銀行に入った後、どうしても音楽ディレクターになりたくて、キングの経理に転職してきたんだよね。そこからチャンスを得て、ディレクターになった人だから、とても熱意がありました。

前々から僕のファンだったらしく、「梅沢富美男という将来のスターを見つけたので、ぜひ小椋さんと一緒にやりたい」と想いをぶつけてきてくれたんです。ならば、僕もその梅沢という人に曲を作ってみようと。

梅沢 そうか、伊藤ちゃんも小椋さんの大ファンだったのか。うまく断ったと思ったら、とんだ大誤算だったな……。