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なぜ成り立つの!? 超絶「美しい式」を華麗に導く数学マジック!

16と50と33、3乗して足してみて
大好評〈雑学数学〉、今回のテーマは「美しさ」! 今回も、数学の手品を使ってきれいな数字の並びが現れる式をおなじみ「数学のお兄さん」が一挙ご紹介!

「なんでこんなに綺麗になるのかわからない……」そんな方もご安心ください。もちろん種明かし(証明)だってありますよ! 明日からクラスの人気者間違いなし! めくるめく数式の世界へ、ご案内♪

数学と向き合っていると、ときおり「美しい」と感じる場面があります。「問題の解法が美しい」「そもそも問題が美しい」などもありますが、今回は「美しい数式」に注目していきます。

もっとも美しい数式と一番言われる回数が多い数式に「オイラーの等式」というものがありますが、今回はこのオイラーの等式以外の美しい数式、特に数字だけで構成されるちょっと不思議で美しい数式に着目して紹介していきましょう。

【雑学31】自然数の並びから作れる不思議な数式

1つ目の美しい数式は、こちら。自然数「1、2、3、4、5、…」の並びを崩さずに作ることができる数式を紹介しましょう。

\begin{align*}
1 + 2 &= 3 \\
4 + 5 + 6 &= 7 + 8 \\
9+10+11+12&=13+14+15\\
16+17+18+19+20&=21+22+23+24\\
25+26+27+28+29+30&=21+32+33+34+35\\
&︙\\
\end{align*}

自然数をある規則で区切ると、上記のような数式を作ることができます。

この式はこの先も列を追加し、続けることが可能です。自然数が順番に並んでいるというシンプルな構成であるところがこの数式の不思議で美しいところ。

ではこの数式がどのように作られているか、そしてなぜいつまでも続いていると言えるのかを調べていきましょう。気づいているかもしれませんが、各列の式の一番左の数は平方数になっています。

各列の一番左の数を数列として並べると「1、4、9、16、25、…」ということです。また、左辺の数すべてに注目すると1列目から「2つ、3つ、4つ、…」の数が並び、右辺は「1つ、2つ、3つ、…」の数が並んでいます。

この規則に沿って区切っていくことで図のような数式を作ることが出来るのです。

つまり、次の列は平方数の36から始まり、左辺は7つの数、そして右辺は6つの数から構成されるということがわかります。

 

では、この規則で並べたことを利用して、成り立つ理由をみていきましょう。

注目すべきは、一番左の平方数。この平方数は先ほど触れたように上から「1、4、9、16、25、…」となっています。それぞれの数を以下のように変形します。

1列目:\(1=1\times1=1\)
2列目:\(4=2\times2=2+2\)
3列目:\(9=3\times3=3+3+3\)
4列目:\(16=4\times4=4+4+4+4\)
5列目:\(25=5\times5=5+5+5+5+5\)

この変形により、列の番号と分けた数が等しくなります。

この分けた数を、一番左の平方数以外の数に足し合わせていくことで、左辺が右辺と等しくなることがわかります。

たとえば2列目に注目すると、

左辺
\(=4+5+6\)
\(=2\times2+5+6\)
\(=2+2+5+6\)
\(=(2+5)+(2+6)\)
\(=7+8\)

となります。一般化してn列目でも同じことを考えることができるので、厳密に証明する場合は、n列目の場合を考えて示せばすべての列でこの数式が成立することがわかります。

厳密な証明ではないですが、先ほど示した例で説明すれば、子供でも理解することができるというのも、この数式のおススメポイントです。