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新型肺炎でスタグフレーション(不景気と超物価上昇)が日本を襲う

石油ショックの恐怖再び…!

物価と景気の関係

一般的な経済学では、基本的に、景気が良くなるとインフレ(継続的な物価上昇)になり、不景気になると、デフレ(継続的な物価下落)になる、と考えられている。

実は、その組み合わせ以外のパターンもある。不景気とインフレが同時並行に進行する状況である。それを「スタグフレーション」(stagflation)という。stagnation(停滞)とinflation(インフレーション)の造語で、1970年当時のイギリスの蔵相マクラウドが初めて使用したと言われている。

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現在、日本をはじめとした先進国の経済構造では、各国の歴史で1回しか起こらない高度成長はもうあり得ず、物価も上昇しない。さらには日本ではデフレ基調になっている。この対応として、先進国の中央銀行は、とりあえず量的金融緩和を行っている。

ざっくりいうと、投資が活性化すれば物価が上がる、モノに対しておカネを大量に供給すれば物価は上昇してインフレになる、と考えれば、将来に対する期待がインフレ率ともいえる。

確かにシンプルな経済ではその理論が当てはまる。しかし、先進国の場合には、産業部門が資金を吸収しきれなくなっていて、金融緩和は金融市場に流入することになり、株価などが上昇する。

 

この構図が先進国では格差をさらに拡大させることになり、株価が上昇しても景況感が戻らない主たる原因の1つである。そして、さらに金融緩和を拡大するという悪循環が引き起こされる。