新型コロナ「総理独断」の厳しすぎる現実

これから起きる大混乱は計り知れない
山下 祐介 プロフィール

会見でさらに不安は広がった?

2月29日には、安倍総理自らがこの問題について説明するという場が設けられた。が、その後の識者の反応を見ていると、そこでの発言は、多くの人にとって総理の決断への批判に対する言い訳に聞こえたようだ。

その言い訳には、かえって不安に思える情報さえあり、例えばマスクは増産されるから大丈夫という話では、3月は月6億枚以上の供給だと述べていた。

だがこれでは、人口1億2千万人で割れば、単純に計算して1人当たり月5枚しか確保できないということになるのではないか。

せっかくの会見なのに記者たちの質問にも答えず、会見の最後はきわめて不自然だった。買いだめが加速したことを考えると、かえって会見で不安は広がったのではないか。例えば上のマスクの量についても誤解のない情報が出せたはずだ。

この会見の内容には見過ごせない矛盾点も多い。本当に真実を語っているのかよく分からない気がする。

そういう疑念を持つのは当然で、直近の衆議院予算委員会でも、桜を見る会や検事長の定年延長問題での疑念がまだ晴れてはいないからである。

 

この政権への疑念が払拭されないまま、これだけの重大決定が行われ、その決定理由や決定に至るまでのプロセスも明らかにされない。もっときちんとこの決定に関わる情報を提供しない限り、さらなる疑心暗鬼を招くことは必至だろう。

総理が言う「責任ある立場として判断しなければならなかった」という、その「責任」と「判断」の具体的な内容が、私たち国民に明かされなくてはいけない。

それも、この1〜2週間が瀬戸際なのだから、今すぐにである。