新型コロナ「総理独断」の厳しすぎる現実

これから起きる大混乱は計り知れない
山下 祐介 プロフィール

学校現場への配慮に欠けた会見

それどころか、その感染予防の最前線で日々戦ってきたのが、まさにその学校現場ではないか。

感染予防は、子を持つ親はもちろんだが、その親たちへの注意喚起もふくめて、小中高校そして特別支援学校の先生方、関係者の方々の頑張りが最前線だった。

学校はたしかに集団感染の危険を擁するが、また逆に予防教育の機能も併せ持っている。

その機能と努力があったからこそ、集団感染なども起きずにここまできていたのではないか。

その努力を全く無視し、現場の声も聞かずに、「休校すれば感染は止まる」などと考えて決定したのだとしたら、先生方の失望はいかばかりだろうか。

〔PHOTO〕gettyimages
 

会見で総理は「教育現場に感謝します」と述べた。が、そこには学校で何が行われてきたのか具体的な言及は一切なかった。そこにも、そうした現実認識が欠けていたことの証左がある。

にもかかわらず国民に協力を要請する総理。だが頑張っても、総理の一言ですぐに方針が転換するのでは頑張りようがないではないか。

一方的に重大な決定を押しつけて、あとは感染しないように自分たちで工夫せよと。
感染予防を頑張るのは、自分たちのためなのか、それとも総理のためなのか――そういう声が頭の中をよぎっていく。