新型コロナ「総理独断」の厳しすぎる現実

これから起きる大混乱は計り知れない
山下 祐介 プロフィール

決定過程が恐ろしい

まさしくそういう事態に陥ってしまったのではないか。

まず、その決定過程が恐ろしい。

報道によると、萩生田光一文部科学大臣でさえこの臨時休校には反対し、しかも春休みまでという総理の要請を聞いて驚いたという(朝日新聞2月29日朝刊)。

この問題に関する2月29日の安倍総理の会見では、「責任ある立場として判断しなければならなかった」というが、政府の専門家会議のメンバーでさえ、この一斉休校の効果に疑念を示し、さらに各種専門家たちからは、一斉休校による逆効果の指摘が相次いでいる。

総理自身が2日の参院予算委員会で認めたように、この「判断」は、「専門家の意見を伺ったものでない」ことは明らかだ。

それどころか、先の萩生田大臣の反応にも明らかなように、文部科学省自身が一斉休校を考えていなかった。

同じ朝日新聞(2月29日朝刊)は、菅義偉官房長官も、杉田和博官房副長官も置き去りにした決定だと伝える。この決定は、安倍総理個人の独断のようだ。

 

そこで気になるのが、この決定に深く関わったとされる腹心(朝日新聞同日付)の存在である。

この大事な決定を、専門家の意見も、閣僚の意見も、そして当の所轄官庁の意見も聞かずに、総理大臣のごく身内だけの判断で決定したということになる。