ホテリエは一流のロボット!?「アリババ運営ホテル」に潜入してみた

新技術を骨の髄まで味わえてしまう!
Digital Shift Times プロフィール

このホテルではロボットがルームサービスを担当しているのだ。

ロボットに受け取り番号を入力すると、前面の蓋が開き、中から注文したフルーツの盛り合わせが。受け取って画面を操作すると、ロボットは「役目は終えた」とばかりに帰って行った。このまま一人でエレベーターに乗り、バックヤードまで帰れるという。

仕事を終えて帰っていくロボット。背後には「仕事中。邪魔しないでね」の文字が

文字通り機械的な対応ではあるものの、サービスには問題なかった。ルームサービスの対応をロボットがするだけで、大幅な人件費の削減になるだろう。くわえて、一度チェックインした後、スタッフとはいえ人に会うのが面倒な場合もあるので、対応を気にしなくていいロボットが来てくれるのはありがたいかもしれないと感じた。

 

また、インパクトが大きかったのが、ホテル内のバー。このバーの名物が「ロボットバーテンダー」である。夜に見学に行ってみると、思いの外ロボット感が強かった。

人型の小さいロボットを想像していたら、かなり威圧感がある

結局、横のお姉さんがお手伝いしているのであまり効率はよくないかもしれない。しかし、カクテルの作り方がダイナミックで見応えがある。その一方で、コップを割ったり液体をこぼしたりしないよう、要所ではまるで人間のような繊細な動きもできる。多くの人が1杯頼み、ロボットバーテンダーの仕事ぶりを撮影していた。

ホテルには、アリババの思想が反映されていた

AIやIoTの活用、顔認証システムにロボットまで──。FlyZoo Hotelは、アリババが開発を進めるテクノロジーをふんだんに使った、まさに最先端のホテルだった。正直、テクノロジーのホテルと聞いて、あまりサービスに対する期待はしていなかった。しかし泊まってみての率直な感想は、「快適だった」である。

自動チェックインや顔認証システムによって待ち時間が少なくなったり、ルームキーなど持ち運ばなければならないものが減ったりすることで、身一つでスマートにサービスを受けられた。くわえて、様々な場面で登場するロボットは、業務を効率化し機能的であるとともにエンターテイメント性が高く、宿泊体験を楽しいものにしてくれる。

このホテルは、テクノロジーを使用することが目的なのではなく、あくまで「顧客体験を向上させるためにテクノロジーを使っているだけ」なのだと気がついた。どんな最新のテクノロジーも、それ自体がすごい訳ではない。課題を解決できるからこそ意味があるのだし、普及していくのだろう。データと同じように、テクノロジーに対する姿勢にも「あらゆるビジネスを広げる力になる」というアリババの思想が反映されていると感じた。

流行の先端だから、競合他社が使っているからという理由だけで、テクノロジーありきで物事を考えてもうまくはいかない。全ては、現状をより良いものにするために。テクノロジーの活用でも、見習うべきところが多いと感じた宿泊体験だった。