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酒豪が減った? W杯大躍進の裏で起きていたラグビー選手のある変化

動画「ラガーマントークショー」第2回
2015年ラグビーW杯日本代表・真壁伸弥によるラグビー解説動画「ラガーマントークショー」第2回! 今回の話題は「ラグビー選手の実態」について。酒豪伝説、メディア対応、プロとアマ選手の待遇の違いなど、最近ではラグビー選手の気質にも変化があるそう。2019年のワールドカップ大躍進の理由もこの「変化」に隠されていた?

「ラガーマン」と「アスリート」の違い

2015年W杯で日本代表のヘッドコーチ(HC)を務めたエディー・ジョーンズ。2010-2012シーズンではサントリーのHCも。/photo by gettyimages

ーー真壁さんは以前、2019年W杯の日本代表には「アスリート」が多いと話していましたが、それはどういう意味なんでしょうか。

なにを言ってるんだという感じですよね(笑)。「どういうこと? みんなアスリートじゃん」って。僕は自分自身をラガーマンだと思っています。スポーツもやるんだけど、お酒を潤滑剤にしながら、何事も豪快に楽しむのが「ラガーマン」なんです。

ただ、最近の選手は時と場合によって、お酒の量を節制して自分のパフォーマンスをプライオリティファーストにできる選手が増えた。まさに「アスリート」です。本当にいい傾向なんですけど、そういう世界に僕は入っていけなかった。

僕が最初に日本代表に入った時は、みんな練習後にはお酒を楽しんでいました。飲んで酔っ払っても次の日バレないように頑張る。罪悪感で頑張るときって、すごい力出るんですよ。監督にバレないようにと思うと、いつも以上に走れたりするんです(笑)。それが楽しい時代でもありました。

ただチームが勝つようになってくるとそのような生活だと体が持たないし、パフォーマンスが出ないから、だんだん飲む習慣もなくなってきた。すごく良いことです。

 

ーー監督やコーチ陣が変わると、選手の心持ちも変わるのでしょうか

そういうこともあるかもしれません。エディー(ジョーンズ)が日本代表監督だったきは、エディーは選手がお酒を飲むことを嫌っていてよく怒られていました。それでもなんとか掻い潜って飲んでいたんですが、実際バレた時はめちゃめちゃ怒られた。

ニュージーランド戦前だったかな、ボードにメンバーの名前が貼らているんだけど、僕と大野均(現東芝)と伊藤鐘史(元神戸製鋼、現京都産業大学ラグビー部監督)の名前をゴミ箱に捨てられてメンバーから外されたからね。まあ当たり前といえば当たり前なんですけど。

ただ、今も試合終わったあとに飲む選手はいっぱいます。昔から「アフターマッチファンクション」といって、お酒を飲み交わし、敵チームと談笑しながら意気投合して、サイドをなくすという文化がラグビーにはあります。ノーサイドの精神です。昔はそれが過剰すぎたのかもしれないね。