〔PHOTO〕gettyimages

新型コロナ「時差通勤」の限界…“混雑を見える化”して分かったこと

鉄道職員の間で流行すると深刻だが…

新型コロナと通勤問題

去年の年末に中国の武漢で初めての発症者が現れた新型コロナウイルス。

いまや日本でも多くの感染者が見つかり死亡する人も現れた。これから全国に蔓延しそうな様相であり、とくに人の集まる大都市では、感染の拡大が心配されるところである。

コンサートやスポーツなどのイベントの自粛が続いており、通勤時の感染を防ぐために自宅で仕事をするテレワークを奨励している。しかし、製造業や販売、営業職は職場に行かないと仕事にならない。通勤せずに済む人たちはかなり限定的である。

ならば、最混雑時は避けてすこしでも空いた時間帯に通勤する時差通勤をと、鉄道の駅構内などでも盛んに時差通勤をお願いするアナウンスを行って周知を徹底させようとしている。

そもそも時差通勤と言われても、東京の鉄道の主要路線では、ラッシュ時の前後も電車は混雑している。感染しないためには保菌者と1mは間を空けなければならないという説があるが、すくなくとも東京の通勤電車では不可能である。

 

図は昭和35年から37年までの中央線の時間帯別混雑率の推移を示している。

この頃、混雑率が300%を超えるほどで、もはや家畜以下の扱いとして、電車の混雑が社会問題化した時代であった。国会でも政府が糾弾されて、国鉄は混雑緩和の施策を講じた。その一つとして利用者に時差通勤を勧奨したという経緯がある。