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新型肺炎騒動のウラで、いま日本で「非正規公務員」から悲鳴続出のワケ

「会計年度任用職員制度」の大問題
竹信 三恵子 プロフィール

心が折れる非正規

会計年度任用職員制度については、国会答弁や付帯決議で、法の趣旨は待遇改善、不利益変更はしない、などが確認された。

だが、その趣旨に沿ってフルタイム化したり、月額を下げずに賞与を出したりするには人件費の上積みが不可欠だ。それがはっきりしない中で一人当たりの人件費が増えるなら、人数や労働時間、月額の削減で対応することになる。

そうした批判を受け、総務省は2019年12月、非正規公務員への賞与支給で人件費が1700億円増加する見込みを明らかにし、全額を地方交付税で手当てすると表明した。(https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191218-00000180-kyodonews-soci

だが、それが本当に人件費にあてられるのかという懸念もある。

また、フルタイム化するための財源は増えず、自治体ではむしろ、労働時間削減によるパート化が進んでいる。

住民に必要な業務だからと「更新の繰り返しによる長期雇用」という変則的な働き方に耐えてきた非正規公務員の間では、「1年有期」の法定化に、職場への深い失望感が広がっている。

勤続11年の非正規職員からは「相談というよりも話を聞いてほしい。10年以上働いてきたが、この度の制度改定を機に、3月末で辞めることにした」という電話があった。

「会計年度任用職員」は「1年限りの職員」を強調した言葉であり、実態として非常勤が現場を支えている現状にそぐわない

 

本来必要な職は常勤化を進めるというが、それが進むとも思えない。また実際には、非常勤が全員辞めてしまえば、もたない職場なのにも関わらず、現職を含む非常勤の公募が行われたことにも強い違和感を持った、という。

「来年度以降、一時金は出されることにはなったものの、現在も常勤職員と比較すると大きな格差がある月額報酬が今以上に下げられることになった。今も不安定だが、この先より不安定になる可能性が高く、長期的な展望を持って働くことは難しいと感じた。もう心が折れた」……。