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新型肺炎騒動のウラで、いま日本で「非正規公務員」から悲鳴続出のワケ

「会計年度任用職員制度」の大問題
竹信 三恵子 プロフィール

「雇用」ではない「任用」の意味

その結果、非正規は平均して4人に1人程度、自治体によっては6割を超すものまで出ている。

いずれも、何年実績を積んでも更新しなければ簡単に事実上のクビ(=雇い止め)にできる過酷な扱いが問題になってきた。

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「会計年度任用職員」制度は、こうした非正規公務員を法律に規定することでその位置づけを明確にし、待遇改善を図るものと、総務省は説明してきた。

ところが、今回の相談では、下記のように、この制度を契機にした不合理な雇い止めの訴えが相次いだ。

「非正規は一斉に雇い止めされ、ハローワークで再応募するよう言われた」「何年も経験を積んできたのに4月からの任用については試験が導入され、今は結果待ち」「病気で1カ月休み、雇用を続けてほしくて体調不良を押して無理して面接を受けたが、6人のうち自分だけ落ちた」……。

新制度への移行を機に長く働いてきた非正規職員をバッサリ切って新規公募とし、つまみ食い的に、都合のいい職員だけを再採用するかのような措置だ。

 

公務員は、対等な労働契約である「雇用」ではなく、「お上の御用の申し付け」とでもいえる「任用」という枠組みで働く。

そのため、短期契約を更新して5年を越えたら無期雇用への転換権を認める労働契約法18条が適用されない。何年更新してきてもバッサリは、そのためだが、新制度はそれを改善するどころか、「バッサリ」を誘発していることになる。