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新型肺炎騒動のウラで、いま日本で「非正規公務員」から悲鳴続出のワケ

「会計年度任用職員制度」の大問題

公務員の「雇い止め」「賃下げ」の相談が続々と…

4月からスタートする自治体の「会計年度任用職員制度」に、当事者たちから怒りや戸惑いの声が上がっている。

2020年2月2日、テレビ取材も入る中で行われた非正規公務員ホットライン

財政削減政策の下で脱法的に増え続けてきた自治体の非正規公務員を「1年有期職員」として合法化したものだが、実施目前の2月上旬にNPOが開設した公務・公共非正規労働ホットラインには雇い止めや賃下げの事例が相次いだ。

児童虐待や新型コロナウィルス感染症への対応をめぐり、公務の空洞化が指摘されているが、公務の一線を担う非正規公務員の待遇悪化を招きかねないこの制度が、公共サービスの悪化をさらに促しかねない恐れも出てきた。

ホットラインは、2月2、3日の二日間、非正規公務員問題に取り組むNPO法人「官製ワーキングプア研究会」が開設した。短期契約の非正規公務員は、毎年この時期、来年度の契約更新を断られる「雇い止め」に悩むことが多く、その相談に乗ろうと同研究会が実施してきた。

今回は、「働き方改革」の公務版とも言われた「会計年度任用職員制度」という大規模な制度転換を2か月後に控え、この制度についての相談を中心に計画された。

筆者も同研究会の理事として電話相談に参加したが、開始直後から電話は鳴り続け、2日間で100近くの相談が寄せられた。話し中でつながらなかったものも70~80件はあったとみられる。

 

非正規公務員は、公営図書館の司書、男女共同参画センターの企画担当、給食調理員、児童虐待やDVなどの家庭問題や福祉、年金、消費生活などの相談支援業務、学童保育などの子ども支援、といった住民の暮らしに密着した公務を中心的に担っている。

仕事は恒常的にあり、住民から見れば中核的な公務だ。

ところが、小泉改革以来の財政削減の中、公務員の人件費を減らすため、形式的に短期雇用契約にすることで一人分の人件費で2-3人を雇える「枠外」の働き手を脱法的に増やし、これを何度も更新して実質的に常勤的に働かせる手法が続いている。