(画像:崎陽軒公式HPより)
# 飲食店

善意によって誕生?「崎陽軒シウマイ弁当」が冷たくても美味しいワケ

「日本一売れるお弁当」誕生秘話

クルーズ船への寄付で話題に

新型コロナウイルスの集団感染で図らずも話題になったクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」。陰性として下船した人たちに、新たに感染が確認されるなど、いまだ油断できない状況が続いています。

ところで、このクルーズ船での騒動の中、「何と言う事だ! 神をも恐れぬ勿体なさだ!」と筆者が痛感したニュースがありました。それは、同船の乗客や働く人たちに崎陽軒(きようけん)が寄付した「シウマイ弁当」4000食が、船に積み込まれたものの乗客らに配られなかった、というトラブルです。

Photo by GettyImages

この「シウマイ弁当問題」、崎陽軒のシウマイをこよなく愛す筆者にはとても許容できる話ではないのです。

そもそも、崎陽軒のシウマイは1928年に発売スタート。現在と違って、駅弁は冷たくて当たり前の時代です。本来、中華料理の点心は湯気が立ち上る蒸篭(せいろ)で供され、でき立ての熱々がおいしい料理ですから、弁当には不向きのはずです。

もしも「弁当のシウマイが冷たいのは当たり前」と割り切っていたら、今日の崎陽軒はなかったでしょう。

 

当時の崎陽軒の社長は「弁当が冷たいのは仕方ない。それならば、冷たいからこそおいしいと感じるシウマイを作ろう」とレシピ開発に情熱を注ぎます。そして、ある工夫を凝らした独自のシウマイづくりに成功します。

一人の男のこだわりや熱意が生んだ「かつてなかった新たな価値を持った商品」。それこそ、崎陽軒のシウマイなのです。