障害のある子を産んだら
仕事ができないのか

あの時生まれた裕君も、もう21歳になった。次女・恵梨ちゃんは結婚して一児の母になった。35歳になった長女・恭子さんは、知的障害がある人を主な対象とした支援施設に入所するという形で「自立」をした。

裕君といい笑顔を見せる恭子ちゃん 写真提供/水戸川真由美

今は、『何とかなるさ』と思える親が少なくなっている」と水戸川さんは言う。
「いろいろなことが整いつつある時代なので、かえって、少し頑張ればできることも『やっぱりだめだ』と思う人が増えているよね」

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水戸川さんは、障害がある子どもをみてくれる施設が少ないことや行政サービスの不足に、もちろん何度もぶつかってきた。でも、その時は、その穴を埋めてくれる個人を根気よく探し出して何とかやってきた。障害がある子を産んだら仕事もできない、レストランにも行けないと思う人は少なくないが、水戸川さんの姿を見れば、それは考え方次第だということがわかる。

学会や大学等でダウン症児の育児や出生前診断について講演を頼まれることもある。写真は津田塾大学にて 撮影/河合蘭