知的障害のある人たちが出演する
ビューティーコンテスト

テレビ制作会社、映画制作会社で働いていた水戸川さんは、フリーランスのコーディネータ―、プロデューサーの顔も持ち、放送局やイベント会場を飛び回っていることもある。

「多様性」が時代のキーワードとなった今、障害はマスコミが頻繁に取り上げるテーマになり、水戸川さんは個人として、また日本ダウン症協会の理事としても協力を求められることが多い。産科医療をハートフルに描いて話題を呼んだTVドラマ『コウノドリ』が出生前診断を取り上げた回でダウン症のある子どもが画面に登場したが、水戸川さんがその舞台裏でキャスティングに協力していた。

水戸川さんは、障害とマスメディアをつなぐ存在でもある 撮影/河合蘭

かつては、わが子に障害があれば、それは「隠すこと」だった。しかし『コウノドリ』に出演するダウン症がある子どもを募集したところ、オーディションには約70人もの親子が集まった。わが子がライトの下で輝くのを見てときめきたいと願う親心も、もはやボーダーレスとなってきている。

一般社団法人マイノリティ―交流協会(代表・ジェイソン・ハンコック)が主催し知的障害のある若者だけが出演するビューティーコンテント「スペシャル・ビューティー・ジャパン」も、やはり水戸川さんが毎年かかわり、参加者とスタッフのコミュニケーションを助けてきたイベントだ。先日、最初のイベントとなるオーディションが開かれたので見学させてもらったが、そこにはプロフィール写真の撮影場所の入口にいて、参加者を安心させている水戸川さんの姿があった。

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「大丈夫よ。好きにしていいのよ。笑ってもいいし、泣いてもいいのよ」

ホリゾントの前に出て行くとき、緊張してしまう子もいたが、現場経験も、子育て経験も豊かな水戸川さんの言葉かけで肩の力が抜ける。フレンドリーな雰囲気の中、プロフィール撮影が進む。

ジェイソン・ハンコック氏と水戸川さん 撮影/河合蘭