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新型コロナ「封じ込め」失敗…日本は間も無く“大不況”に襲われる

インバウンド期待の代償は大きすぎた

武漢封鎖から1週間遅れで

新型コロナウイルスへの感染が日本国内でも広がっている。

渡航歴がなく、1次感染者との濃厚接触も確認できない人の感染が各地で報告されている。またクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」から陰性だと判断されて下船した乗客の中から、帰宅後に感染が確認されるケースも相次いでおり、人から人への感染が明らかになっている。

事実上「封じ込め」は失敗に終わったとみていいだろう。

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安倍晋三首相が、中国・武漢市を含む湖北省に滞在歴のある外国人に対して入国拒否を表明したのは1月31日の夕方。2月1日午前零時から実施された。武漢市当局が公共交通の遮断に乗り出し、1000万人都市の封鎖に踏み切った1月23日から1週間が経過していた。

この間、中国からは日本に大量の訪日旅行客がやってきた。JNTO(日本政府観光局)が2月19日に発表した推計によると1月の中国からの訪日客は92万4800人。前年1月に比べて22.6%も増えた。中国の新年に当たる春節(旧正月)の休みが、昨年は2月だったものが今年は1月になったこともあり、大きく増加した。

湖北省からの入国拒否を日本政府が決めたのが1月31日なのは、明らかにこの春節休みが終わるのを待っていたとみられる。春節前に入国禁止などの措置を取れば、飛行機や宿泊ホテルのキャンセルが相次ぎ、経済的な損失が生じる。

決定はできるだけ先送りし、混乱を小さくするという、いつもの官僚の姿勢が、今回ははっきりと裏目に出たと言えるだろう。クルーズ船の乗客は隔離する一方で、武漢を含む中国からの入国は通常通りに受け入れるという、チグハグな対応を続けたことになる。

 

2月1日に湖北省滞在外国人の入国拒否に踏み切った段階では、米国やシンガポール、オーストラリアなどが中国全土からの入国を拒否していた。日本政府は1月13日になって、ようやく浙江省に滞在歴のある外国人も入国拒否の対象に加えたが、2月25日現在、それ以上、対象地域を拡大しておらず、後手後手に回っている感は否めない。

その間にも、日本での感染者は増え続けてきたのである。

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