新型コロナの感染ルートを追う「特命チーム」が目撃した、重い現実

これは21世紀のペストなのか…
週刊現代 プロフィール

しらみ潰しに当たるしかない

「湯浅町は人口1万人程度の小さい町ですが、しょうゆの生産が有名で、中国人観光客も多く来ていました。

ところが、新型肺炎が話題になってからはキャンセル続出。町内放送では『マスク着用、手洗い徹底、感染症対策』を繰り返し訴えていて、物々しい雰囲気です。もっとも、街中のマスクは品切れなんですけどね」(湯浅町住民)

2月13日以降、有田病院外来は封鎖され、緊急の場合の面会には、防護服やゴーグル、手袋などの着用が義務付けられている。

現地で感染対応にあたっている中心メンバーは、和歌山県福祉保健部健康局健康推進課、そして地元の保健所職員だ。

「初感染が明らかになった日の翌14日から、保健所の職員は40人体制で対応しています。『自分も感染しているんじゃないか』と、検査に来る住民もいるんです。相談窓口も設けているので、保健所はもっぱらその対応に追われています。

私たちは患者からの聞き取りを行い、町で聞き込みをしているのは県の職員。福祉保健部だけではなく、さまざまな部門の職員がいます」(湯浅町保健所職員)

計13人の感染者のうち、11人は有田病院の関係者。最初に感染した男性医師Cさんからウイルス感染が広まったことは間違いないが、中国への渡航歴はなく、「濃厚接触」と言えるような、中国人患者の診察も経験していないと言う。

 

「県の職員は捜査機関ではないですから、必要以上の個人情報を聞き出すことはできません。

『特に心当たりがない』と言われればそれまでですし、濃厚接触者との関係性も、『答えたくない』と言われればそれで質問は終わり。可能性のありそうな施設や人物を虱潰しに当たっていくしかない」(和歌山県庁関係者)