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みずほ佐藤会長の告白「銀行員の『終身雇用・年功序列』はもう終わる」

人間にしかできない仕事は残る。ただ…
小野 一起 プロフィール

ロボットにできず、人間にできる仕事

佐藤 みな、100歳まで生きる時代になります。企業にも、日本の社会の持続可能性に対して責任があります。学生も労働者も、どういう人生を送るか、そのために何をするのか、何を手に入れなければいけないのか、真剣に考えないといけないと思います。

したがって大切なのはリカレント、つまり学び直しです。みずほのケースでいえば、あらゆる仕事の中でロボットが活用されてきています。特にミドルバックと言われているバックヤード(後方事務)の業務の多くにロボットが導入されています。

〔photo〕gettyimages

仕事がロボットに置き換えられた人は、どうなるのか。雇用は守られるべきです。われわれは、再教育のプログラムに取り組んでいます。英語力を高める教育や、仕事の付加価値を高めるアドバイス等も実施しています。そうした取り組みで従業員一人ひとりのスキルアップをすることが企業の社会的責任となっていくと考えています。

小野 銀行の仕事で、ロボットにできず、人間にできる仕事というのはありますか。

佐藤 対面のビジネスはそうだと思います。例えば、銀行の窓口に来たお年寄りから『息子からこんな金融商品を買えと言われたけど、本当に自分にとって良い商品なのか』という相談があったとします。その時、どうアドバイスできるか。生き方や価値観に寄り添った解決策を提供できることが大切です。これは決してロボットにはできません。ヒューマンリテラシーを研ぎ澄ますことが、金融にたずさわる人間にとって重要になります。

中堅中小企業の方々への融資でも、これまでのように担保があれば良いというわけにはいきません

 

例えば、自動車の部品を生産している企業が、設備投資をしたいと言った時に、どう考えるのか。自動車産業の未来について一緒に考える必要があります。ガソリンエンジンやEV(電気自動車)の未来、ハイブリッドの需要動向、さらに、30年後には水素が出てくる…。今、どんな部品をどれだけ生産して、これからどんな製品を開発すべきなのか。

そこまで一緒に考えて設備投資について答えを出していかなければいけません。将来像を一緒に考えてアドバイスすることが本当の金融機関の仕事になるでしょう。

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