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# 健康

「ピップエレキバン」が令和になった今でも売れ続ける理由

『ピップ』松浦由治社長に聞く

昭和47年に発売され大ヒットした「ピップエレキバン」で知られるピップを取材した。

亡くなった樹木希林さんと当時の販売会社「ピップフジモト」の故・横矢勲会長が出演するコミカルなCMは昭和54年から放映され、商品と同じ名だからと北海道の比布駅でも撮影されるなどお茶の間で大ウケ、トップ自ら広告塔になるPR手法のはしりとなった。

今回取材したのは創業家の3代目・松浦由治社長(61歳)。彼もまた笑顔を絶やさず、自社商品でないものまで売り込む好人物だった。

世の中が楽しくする変化

ピップは進化し続けているんですよ。

例えばネックレス型の「マグネループ」という商品はロングセラーになっています。皇居周辺などマラソンコースを見れば、肩や首が凝る世代の方もアクティブにスポーツを楽しむ時代とわかります。

さらには若い方も電子機器の普及などで肩や首が凝る時代です。そこで「ネックレス型の格好よい商品を」と思って開発しました。また、ウォーキングの時にひざを支えるサポーターもアクティブなシニアに人気で売れています。

よく「ビジネスは時代の流れに乗ることが大切」と言いますが、私はそれにくわえ、世の中が明るく楽しくなる変化をつくり出すことが大切なのかな、と思っています。

'88年に当社へ入社し、2年間、米国のP&Gへ出向して営業などを経験しました。興味深かったのは、米国では当時から小売店がデータに基づいて運営されていたことです。

 

仮にA社が歯磨きのシェア30%で、B社が20%なら、小売店の棚の面積もA社が30%、B社が20%にしていました。今でこそ日本でも一般的な手法ですが、米国の本当の凄さはすべてをデータに基づいて合理的に決めていくことで、今も日本は米国に学ぶべき部分が多いと感じます。

一方で、当時の上司はよく「商売の原点はまずは自分を売り込むこと」と言っていました。そんな部分は世界共通なのかな、と感じます。