新型コロナ直撃の香港で「スシロー」が長蛇の列になっていた…!

他店が軒並み閉店に追い込まれるなかで
楢橋 里彩 プロフィール

“買い占め”のその後

「物流がストップするかもしれない」「香港に食料が入ってこなくなる」――。こうした噂が広まり、香港市民が食糧や日用品を買い占めをはじめたのは2月上旬のこと。
どのスーパーに行っても一時は食料や日用品が手に入らないという状況が続いていた。主に買い占めされていたのは、白米、水、トイレットペーパー、ウェットティッシュ、アルコールジェル、漂白剤などだ。

スーパーで買い占めを行う客たち(写真/香港ポスト)

こうしたなか、多くの食品サプライヤーの代表は合同記者会見を開き、物資は充足しており、価格も安定していることを強調、市民に冷静になるよう求めた。特区政府はSNSで、政府の規定に基づくと食用米の備蓄は市民が15日間食用できる分の在庫を確保しておくようになっていると発表。さらに業界では突発的な状況に備えて余分に在庫を備えていると説明。買い占めを避けるように何度も呼び掛けていたほどだった。

最近になってようやく“日常的な”スーパーの光景が徐々に戻ってきてはいるものの、未だにトイレットペーパーやウェットティッシュなどは在庫切れのスーパーが多く、「70年代の日本のオイルショックを思い出した」という香港在住日本人の声もあった。

一時はこうした買い占め行為の波で各種の消毒製品も品不足となり値上がり傾向だったが、2月下旬現在、供給が正常化し始めており、消毒液などは値下がりしてきた。多くのドラッグチェーンや薬局では続々と消毒製品が入荷され、手洗い用液体石鹸は2週間で約50%下落した。

 

レストランは次々と閉店、暫時休業に

香港餐飲連業協会の黄家和・会長は2月21日、新型コロナウイルス肺炎の流行によって最悪の場合は飲食店1000店余りが閉業するとの見通しを示した。黄会長は1月にすでに100店余りの飲食店が暫定休業もしくは閉業したことを明らかにし、2月の飲食業界の失業率は6.5%に達するとみている。

閑散とした香港の繁華街(写真/香港ポスト)

飲食業界は昨年からのデモで打撃を受けていたが、旧正月に集まって火鍋(しゃぶしゃぶ)をした一族が軒並み新型コロナウイルス肺炎に感染したことがさらなる打撃になったと指摘している。

多くのレストランでは主に夕食時間の売り上げが90%減少し、業界全体の売上高は30%減となっているため、持ち帰りの売り上げでは損失を補いきれないという事態に追い込まれている。

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