通勤がなくなることで激減する運動量

女性が医師に「運動しなさい」と言われたら最初に読む本』が話題のフィジカルトレーナーの中野ジェームズ修一さんは、テレワーク導入で、想像以上に運動量が低下すると指摘する。

「もちろん、テレワークによってすべての人が運動不足に陥るわけではありません。もともと運動習慣があった人、意識的に運動したいと考えていた人は、テレワークによって自由に使える時間で、ジムに通うなど運動に振り当てる時間を確保でき、運動量が増加する可能性もあります。ですが、今まで運動習慣がなかった人、もしくは、月に2〜3回程度ジムに通うぐらいの運動量だった人は、テレワークによって、1日の活動量が激減します

勤務地との距離、どう通勤しているか、交通機関の状況、性別や健康状態、筋肉量によっても活動時に消費されるエネルギー量は異なるのであくまでも目安だが、平均値をとったとして、体重50kgの人が、45分電車で立っていると40kcal消費される。これっぽっちと思うかもしれないが、往復なら80kcalになり、週に5日通えば、400kcal、月に換算すれば1600kcalのエネルギー消費となる。通勤がなくなればそれだけ蓄積されることにもなる。他にも家から駅まで歩いたり、駅の階段を登る、オフィスのフロアを動く、ランチに行くなど、気づいていないがオフィス業務では細々動いていることが多い。

通勤はストレスも大きいが、活動量も高い。テレワークになるとその分、消費されなくなることに。photo/iStock

「リモートワーク(テレワーク)を当たり前にする」をミッションに、現在700名以上でリモートワークを行なっている株式会社キャスターで今年『リモートワークによる働き方と生活の変化に関する意識調査』を実施した。リモートワークによって生活で変化した部分について、ダントツで多かったのが、「運動量が減ったこと」(82.3%)という回答だった。この結果を踏まえ、この会社では、在宅でも健康でいるための情報をシェアする部署・リモートヘルスケア部を立ち上げ、オンラインフィットネスを試験的に導入しているという。やはり、運動不足はテレワークの大きな課題といえるのだ。