武蔵小杉の水害タワマン「復旧費用の負担をどうするか」という大問題

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週刊現代 プロフィール

「市や企業が出すべき」

管理組合が主張するように、住民以外で費用を負担してくれるに越したことはない。ではどうするかといえば、「自治体と協議する」という。

1月21日に「異例」とも言える発表があった。パークシティ武蔵小杉を含む、駅前のタワマン計12棟が連名で、川崎市に水害対策の要望書を提出したのだ。

「水害対策に関する小杉駅周辺高層マンション地域の要望書」と銘打たれた要望書には、「逆流を起こした樋門の防止策」「タワマン住民の避難所確保」「マンション予備電源の高層階移設費用補助」など、合計28項目にわたって行政対応の要望が列挙されている。

武蔵小杉駅前全体の防災対策のみならず、各マンションの設備強化まで要望書に盛り込まれている。「各マンションで自衛策を講じる」としながらも、川崎市にも災害対策の責任があると主張しているのだ。

「パークシティ武蔵小杉の管理組合の主導で、台風被害の『タスクフォース』を結成し、活動を進めていくと報告がありました。このマンションは大企業で広報や財務を担当している人が住んでいて、そういう人たちが自主的に活動しているそうです」(40代の男性住民)

タスクフォースとは、ある問題に対する専門の対策部隊のような意味合いだ。行政や企業と交渉するための専用窓口を立てるというのだから、相当な気合の入りようである。

忙しい合間を縫って、マンションのために張り切る人たちを、他の住民も邪険にはできない。

 

ただ、市を相手取って交渉するとなると、妥結するまでにどれだけの時間がかかるかわからない。そのぶん、修理の工程や負担金額の確定が先延ばしになる可能性もある。

「1月下旬に、マンション管理組合の総会が行われました。詳しい内容は話せないんですが、故障した機械式駐車場や配電盤の修理は『住民が負担しない方向で』という意見で管理組合は一致しているようです。どれくらいのおカネがかかるのか、見通しすら立っていない状況ではありますが」(前出・40代男性住民)