武蔵小杉の水害タワマン「復旧費用の負担をどうするか」という大問題

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週刊現代 プロフィール

今年もまた大雨に見舞われ、ふたたび地下が浸水する可能性も十分ある。ただ当然ながら、設備の修理に加えて新しい水害対策も施せば、さらなるコストがかさむ。

目下のところ、パークシティ武蔵小杉の住民の一大関心事は「誰が、どれくらい、修理や水害対策の費用を負担するのか」ということだ。

1000人以上の住民が暮らすタワマンでは、世代も家族構成も千差万別だ。終の棲家として購入したシニア層から、賃貸物件に住む独身男性、ローンを払いながら暮らす働き盛りのファミリー層など、経済状況も考え方も大きく異なる。

「だから、みんなが平等に修理や修繕の費用を分担すればそれで済む、という具合にはならないんです。住民たちの意見が異なり、話が一向に進まない」(前出・男性住民)

電気設備と駐車場の故障による影響も、住民によってバラバラだ。車を持っていない人には、駐車場がどうなっても生活に支障はない。にもかかわらず、駐車場の修理費を払わなければいけないのか。

※イメージ写真( iStock)

配電盤が壊れ、電気が止まり、エレベーターが使えなくなれば、上層階であればあるほど、身動きが取れなくなる。階段だけでも生活できる低層階と、配電盤修理の負担は一緒なのか。

一律で同じ金額を出すのが「平等」だと腹を括る人がいる一方で、設備の使用頻度に応じて修理費用の拠出額を変えるほうが「平等」だと考える人もいる。

さらに加えて、管理組合では「住民が負担する必要はない」と主張している人も存在する。いくら出すかを決める前に誰が出すべきかで、話がまとまらないのだ。

 

「管理組合の保険金だけで、修理費用やさらなる防災費用を全額支払うことは難しいと思います。億単位のおカネを住民負担で賄うことになり、当座の家計に重くのしかかります。

ローンだけでも苦しい若い入居者は、マンションを手放す必要に迫られるかもしれない。かと言って、壊れた設備をそのまま放置しておけば、マンション全体の資産価値を下げることにもなりかねません」(近隣の不動産業者)