マンション売却でトクする「仲介会社との駆け引き」まさかの方法

業者ナシでマンション売却体験記(7)
大原 みはる プロフィール

ライバルをリサーチせよ

(2)ライバル物件の動向

地域に密着した仲介業者の営業員は、我が家の周辺地域(同じ最寄り駅、または1~2つ隣駅)で条件の近い物件(ここでは「ライバル物件」と呼ぶ)が売りに出ているかの情報も持っている。自宅を売り出そうとする際、同時期にライバル物件が多く売りに出ている時は、良くも悪くも価格設定の面で影響を受けざるを得ない。

言い換えると、ライバル物件の少ない時期のほうが強気の値付けをしやすく、我が家を売り出すタイミングとしては最適ということになる。自分のペースで長く売り続けられるのに適した「セルフ売却」なればこそ、こうした情報を得ることで強みを発揮できるわけだ。

もちろん多くの人は売却スケジュールに制約があるので、高く売りやすい時期を狙って活動するのは簡単ではない。しかし少なくとも、現時点でのライバル物件の動向を知ることは、価格設定する上で大変参考になるのは間違いない。

なお余談になるが、中古マンションだからと言って、ライバルは中古マンションだけとも限らない。近年は新築マンションの高騰で、新築を第一希望で探しながらも、手ごろで質の高い中古があればそれでもいいという人が結構いるそうだ。「駅遠で価格が中古物件と近い新築物件」と「駅近で資産価値が維持されている中古物件」は、十分比較対象に入ってくるのだという。

 

実際、筆者が訪問査定を受けた大手不動産デベロッパー系の仲介業者は、近隣の駅遠エリアで新築マンション分譲を行っていて、そのモデルルームを見に来て成約に至らなかった潜在顧客層にこの物件を打診してみることもできますよ、と言っていた。集客という意味からは、ライバル物件の存在は必ずしもデメリットばかりではないのかもしれない。