最新版「バフェットの手紙」で判明、100万円を26億円に増やす手口

投資の神様は一流の経営者でもある
大原 浩 プロフィール

素晴らしい成績の記録

毎年、冒頭(1ページ目は表紙なので2ページ)を飾るのが、「バークシャー・ハサウェイのパフォーマンスとS&P500(米国の代表的株式インデックス)との比較」である。

1965年からの通算成績はバークシャー(市場価格)がS&P500をかなり上回っている。

〔photo〕gettyimages

S&P500の1965年からのパフォーマンスが1万9784%に対して、バークシャーは、274万4062%である。各年の成績の差を見るとそれほどでもないように思えるのだが、55年間の「複利効果」が大よそ140倍もの差をつけるわけである。

ちなみに、いま手元に100万円あったとして年利30%の複利運用を30年間行うと26億2000万円になる。現在までのバークシャーの年平均利回りは20.3%だが、初期には30%程度あったので実現不可能な値ではない。

最近、バークシャーのパフォーマンスが落ちてきたのには色々な理由があるが「運用資金が巨大化した」ことも大きな原因の1つだ。つまり、一般のビジネスでは規模が大きくなるほど「規模の利益」を得ることができて有利になるが、投資ではまったく正反対だということである。

例えば、100万円を10倍の1000万円に増やす方法はたくさんあるが、10兆円を10倍の100兆円にする方法は極めて限られるということだ。

その点で、個人の投資家が巨大な資金を集める「投資信託」(ファンド)に資金を預けるのは極めて不合理で、投資資金は少ない方が高い効率を得ることができる。それでなくても、ファンドマネージャーと呼ばれる人々の「平均的運用成績」が見るも無残であることは、2018年9月10日の記事「投資の神様バフェットが『投信を買ってはいけない』と忠告する理由」で述べた通りだ。

もう1つ重要なのは、55年間のトータルではバークシャーのパフォーマンスの140分の1(配当が計算に入っている)とは言え、年率10%のS&P500への投資も決して悪くはない選択であるということだ。

100万円を55年間S&Pで運用すれば、2億円ほどになる。何も考えずに持っているだけで、老後をそれなりに安心して暮らせる(55年が長いという人は、元金を増やしたり、途中で追加すればよい)資金が手に入る。

 

2月26日公開の「なぜか銀行と証券会社から『カモにされる人』たち、その意外な共通点」で述べた様に、バフェット並みの猛烈な勉強をする余裕のない投資家に(手数料の安い)インデックス(S&Pや日経平均など)ファンドを強く勧めるのも当然だといえる。