今回のことは未曾有の事態であり、どの国でも100%の対応は困難だっただろう。でも、検証はなされなければならない。日本単独での対応が適切だったのか、そもそも「未知の新興感染症」に対する「船内隔離」対策は適切だったのか、引き続き検証が必要だ。

大型船舶ではインフルエンザやレジオネラの集団感染がこれまでも繰り返し報告されてきた。船内では動線の問題から完全なゾーニングが難しいことも多く、船籍(船舶の国籍)もさらに問題を複雑にする。省庁や政府のみではなく、各国のメディアや医療関係者による様々な角度からの検証に期待したい。

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最後に、今後検証され、改善への提案がなされるべきポイントについて箇条書きでまとめておく。

1. 日本単独での対応は適切だったか。外国のチームを招聘しなかったのはなぜか
2. 省庁同士、自治体との連携はできていたのか、改善ポイントはどこか
3. 厚労省幹部や内閣官房職員の乗船判断は適切か
4. 「未知の新興感染症」に対する船内隔離政策は有効か
5. 情報公開およびデータは適切か
6. 下船の判断は正しかったか
7. 専門家が決定権をもち、指揮系統がシンプルなチームを作るには何が必要か
8. 大型船舶での感染症対策(動線や空調)、船医や船長の教育の改善点