検査陰性者の下船の判断が適切なのかということについては、国内での発症が少ない段階であればさらに14日間の隔離を行った方がいいが、国内で多くの人に感染が広がっている段階では、あまり効果がないと考える専門家もいる。現在は感染が広がりつつある状態であるとは言えるが、どの段階にあるかは、厳密には判断が分かれるところだろう。

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感染研は下船者に対し、手洗いやマスク着用などの感染対策を引き続き行うこと、2週間以内に体調に異変があれば、帰国者・接触者相談センターに電話相談することを勧告しているが、医療従事者である筆者としては、クルーズ船の乗船客は一般的に高齢者が多く、帰宅後に同年代の人々と会ったり、高齢者施設や病院に行くことも多いと考えられるので、国内感染の広がりを少しでも防ぐために、早めに対応できる施設を探し、隔離したほうがよかったと個人的に思っている。