提案された「早寝早起き朝ごはん」

1997年生まれの息子が小学生に入った2000年代半ばは、発達障害が少しずつ知識として入ってきた時代だ。すでに教育関係の雑誌や専門誌で取材記事を書いていた私は知っていた。そこで、特別支援学級の教師を育成していた小児科医の成田奈緒子先生(文教大学教育学部教授)に取材の際、相談に乗ってもらった。思春期外来で子どものこころの不具合も診る脳科学の専門家でもある。

息子の様子を話すと、成田先生は「Aちゃんは全然心配ない。大丈夫」と言った。当時、文科省と組んで「早寝早起き朝ごはん運動」を推進していた。

2000年初頭に子どもの「夜更かし朝寝坊」が問題視されてのことだ。日本小児保健協会の「幼児健康度調査」によると、20時以前に就寝する早寝の1歳児が1990年21%だったのに、10年後の2000年は9%にダウン。ところが、2010年度の調査では24%とV字回復した。

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小学生の平均就寝時間も同様に早くなっており、内閣府の「2013年子ども・若者白書」によると、10歳以上の小学生は06年に22時02分だったのが、11年は21時57分に。早寝早起き朝ごはん運動の成果だと言われている。息子と娘はちょうど、このV字を描いた子どもたちのグループに入る。

「夫は仕事でほとんど家にいないし、私も忙しくてあまり手をかけられない。だから、(子育てが)うまくいかないんでしょうか?」
成田先生は、きっぱりと言った。
そんなに世話を焼かなくていいのよ。早寝早起きさせて、ちゃんとごはんをたべさせていればすべてうまくいくから」