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『スター・ウォーズ』は40年かけて何を描いたのか、一つの答え

テーマ・ストーリーを徹底解読(前編)

スター・ウォーズに内在する哲学的テーマ

エピソード9「スカイウォーカーの夜明け」で、スター・ウォーズ本編のストーリーが完結した。

このことを受けて、「歴史的作品を見逃すな」では、ともかく今までスター・ウォーズを見たことがないという人も、この最終話を機会に、歴史的な作品の完成に生で参加せよ、とうながしてみた。映画館のスクリーンで見て、その迫力をまずは楽しむところから入ってほしいと。

そしてそのようにうながすのは、この作品には非常に深い哲学的問題が示されており、一人でも多くの人にその問題について考えてほしいからだとも述べた。

スター・ウォーズは40数年もの年月をかけて作られ、また全世界で見られてきた非常に特殊な連作映画である。

この作品には私たちの生きる時代や世界が色濃く反映されている。エンターテインメントの向こう側に潜んでいる現代的テーマについて、ここで一つの深読みを示してみたい。

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もちろんここで展開するのは、一社会学者の哲学的読みである。

良い作品には様々な読みが可能であり、スター・ウォーズにもそれができる。この全編完結を機会に、もっと多様な読みが試みられねばならない。

ここでは私の読みを紹介しながら、まだこの作品を見ていない人、あるいは少しは見たが訳がわからずやめてしまったという人むけに、この9本の連作の芯にある骨太のテーマ・ストーリーを解説してみる(前編)。

とともに、そのテーマ・ストーリーの哲学的意義について、ここで私の見立てを少し突っ込んで――ただし細かな筋は拾わずに――提示してみたい(後編)。

ともかくこんな見方もできるのだという事例を示すことで、これから見ようという人はもちろん、すでに見たという人にも、この作品のエンターテインメント性を超えた側面を味わう手がかりの一つにしてもらえればと思う。