あやこさんには今、その同じ業界の彼以外にも、数人のときめき要員がいて、なかには女性もいるそう。

「この人素敵! スゴい! 会いたい! と思える人は男女関係なくいますよね。ときめき要員は“憧れ”の対象でもあるから、彼らと会うときは目一杯オシャレをして、会話が弾むようにネタを仕入れて、入念に準備をします。その準備の過程も疑似恋愛みたいで楽しいんです。自分だけの世界を確立することで、夫のことも違った視点から見れるようになった気がします」

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あやこさんは、今考えると、夫に“理想の男像”を押し付けていたという。

「どうしてもっとこうしてくれないんだろうっていつも不満をつのらせていました。でも、ときめき要員をつくってから、夫をときめきの対象ではなく、子育てと人生のパートナーとして見るようになった。すると、自然と彼への尊敬や愛しさが増していったんです。同時に、スキンシップも増えました」

今では月に2回ほど夜の営みを持つようになったそう。夫以外にときめきを求めることでセックスレスを解消する。なんとも斬新な方法だ。

ミステリアスな妻になる

都内のメーカー企業に勤める、結婚歴5年のかおりさん(仮名・34歳・子なし)。彼女の夫は、以前はロマンチックだったのに、二人の関係に安心しきったせいか、結婚2年目あたりから“自分本位”になってしまったそう。

甘い言葉もムードもなし。夜の営みも当然と言わんばかりに自分勝手に求めるようになりました。それ以来、夫とセックスをするのが億劫になってしまって……」(かおりさん、以下同)

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そんな夫が、かおりさんのある行動によってがらりと変わったという。

「私が“ミステリアスな妻”を装うようになってから、夫が昔の優しさを取り戻すようになったんです」

ミステリアスな妻とはどういうものか。小悪魔的な女性のことだろうか……?

「いいえ、私は普通の女なので急に小悪魔にはなれません(笑)。男性って女性を追いかける習性がありますよね? だから追いかけさせるために、『ひょっとしたら妻には他に誰か恋人がいるかもしれない』と心配させるように仕向けたんです」

結婚してからというもの、かおりさんは“夫婦はすべてをオープンにすべき”という考えのもと、一日をどう過ごしたのか詳しく報告していた。そうやって日常のすべてを分かち合うのが夫婦の理想のあり方だと信じていたのだ。「でも、これがいけなかったみたいですね」とかおりさんはいう。彼女を完全に手中にしたと思った夫は、彼女を喜ばせる努力をすっかりやめてしまったのだ。