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なぜ日本人は「空気を読んで」離婚を決意するのか〜脳科学から解き明かす

バッシングの激化が止まらない
職場でも学校でもネットでも、「空気が読める」ことが必須の日本。マツコ・デラックスや有吉弘行の空気を読む能力はずば抜けていると指摘するのは、脳科学者の中野信子さん。
ただ、空気が読める人ほど生きづらさを感じるということも。
中野さんの新刊『空気を読む脳』では、脳から見ると間違った褒め方や報酬の与え方、不倫バッシングが激化するのか、なぜエリートが改竄や捏造に走るのか、日本人の幸福度はなぜいつも低いのか等々、脳が私たちにどのような影響を与えているかを分析しています。
インタビューでは、空気を読む習性がいつごろ生まれたか、なぜ日本人に必要なのか、そして、住む場所や結婚生活にも空気の影響があること、インターネットが息苦しさを増長してしまうわけなど明解に語ります。

不倫バッシングに異を唱えられない空気

最近は不倫バッシングが一層過激になっていると感じます。

冷静に考えると、自分たちが叩いても不倫がなくなるわけではないですし、程度によってはその不倫で悲しんでいる側の人もさらに傷つけてしまいます。でも止められない。

 

不倫に対して人はなかなか冷静になれないのだな、ということを目の当たりにして、あらためて驚きを感じている日々です。

もちろん、中には「ちょっと叩きすぎじゃないの?」と思っている方もいるでしょう。でも、それを言うと今度は自分が標的になるから言えない……。いわゆる、空気を読んだうえでの沈黙です。

このように今、空気の影響が強くなっている、と感じている方が増えているのではないでしょうか。そこで日本人特有の「空気を読む」という習性について、その歴史と今を少し分析してみたいと思います。

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