〔photo〕iStock

コロナ騒動のウラで、「日本売りを煽る人」たちを信じてはいけないワケ

足元の円安はドル買いである

円安傾向は「日本売り」か…?

2月下旬に入り、ドル/円相場が9か月ぶりの111円台に突入したことが話題である。

〔photo〕gettyimages

既報の通り、GDPの大幅悪化や新型肺炎対応の不味さを理由にした「日本売り」との言説も見受けられるが、あくまで「ドル高の一環」として整理する冷静さが必要だろう。

年初来でみれば、ユーロを含め対ドルで円よりも下落している通貨はいくらでもあり、現状は「リスク回避のドル買い」が表出した状況と診断すべきである。

さらに言えば、そのドルも金やプラチナ、銀といった貴金属には負けている(下記図)。市場ムードをリスクオンかオフで評価するならばリスクオフと考えるのが妥当である。


しかし、直近の円売りが確かに相対的に大きいことも事実であり、過去5営業日(2月13~20日)で見た対ドル変化率▲1.28%は主要通貨で最も大きい。

こうした円安をどう解釈すべきだろうか。

 

昨日の金融市場では中国における新型肺炎感染者数の増加ペースが鈍化していること、中国政府が積極的な経済対策に踏み出すという観測が出ていること、FOMC議事要旨がタカ派的に解釈されたことなど、そもそも「リスクオンで円売り」という定番の動きを正当化する材料があった。

しかし、それだけで昨晩のドル/円相場の急騰を正当化するのは難しく、新味のある解釈が必要だろう。この点、足許でクローズアップされているのが「これは日本売りではないか」という解釈である。