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# 読書

ビジネス書よりも小説が「ビジネスに役立つ」意外なワケ

「人間を動かす力」が手に入る
ジャケ買いする、積読・併読する、感想文やメモは不要、途中でやめていい、速読はしない……。そんな常識をくつがえす読書法を提唱するのは、TBSで数々の人気バラエティ番組を手がけたプロデューサーで、著書『読書をプロデュース』を発表したばかりの角田陽一郎氏だ。「小説はビジネスに役立つ」と、意外なことを言う角田氏。その深い理由を語った。

小説で「想像力」が鍛えられる

読書するということは、想像力を磨くということです。僕は人間にとって、想像力がいちばん大事なものだと思っています。

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人生や仕事での失敗は「こんなはずじゃなかった」というケースが大半ですが、逆に言えば、それは「その結果を想像できなかった」とも言えるからです。

マンガなどを除けば、本はほとんど活字しかありません。読書しているあいだ、読み手は本に書かれた内容を頭の中で想像するしかないのです。

人は、読書することで想像力が鍛えられますし、鍛えられた想像力をビジネスに活かすこともできます。

その想像力を、もっとも鍛えてくれるジャンルは小説だと思っています。

本が売れない時代となって久しいですが、なかでも小説(文芸書)は売れなくなってきていると言われています。

芥川賞や直木賞、本屋大賞などは話題になりますし、もちろん売れている小説もあるのですが、話題にもならずに書店から消えていく小説は、残念ながらもっと多くあるのです。

本を読む人の中には「本は読むけどビジネス書ばかり」「マンガしか読まない」という人が結構います。

僕は小説こそ想像力を養い、ビジネスに役立つと考えているので、この状況が本当に残念です。物語を読んでストーリーを知っておかないと、ストーリーをつくれないのではないでしょうか。

 

たとえば、コンサルタントという職業を考えてみましょう。

コンサルタントは、就職活動でも大人気な職種ですが、その人気の陰にはじつは大きな矛盾がはらんでいます。

つまり、コンサルティングとは、クライアントの実績をつくるためにする仕事なのに、とくに実績のない人がコンサルタントをしているという矛盾です。

それなのに、とくに実績のない新卒の若者が、コンサルタントになれてしまうのはなぜでしょうか?