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そろばん教室が「子どもの習い事」で再評価されている「意外な理由」

実はけっこう、キテるんです
加藤 ジャンプ プロフィール

そろばん業界は厳しい状況が続くも

挨拶といった躾の面も、現代の親御さんには期待されています」(将弘さん)

躾は家庭以外の場所が過度に請け負えば、危なっかしいところもありそうだが、週一回のそろばん塾くらいの距離感なら丁度いいのだろう。

ただ、不思議に思ったのは、そろばん塾といったら校舎の周りには自転車だらけ、というイメージを持っていたのに、そうでもない。あまつさえ「電車で来る子もいます」(武則さん)というのである。川上スクールが優秀だからそれも当然なのだろうが、新たな疑問がわいた。

少子化はそろばん塾にどんな影響を与えているのか――そもそも、そろばん塾業界自体はどんな状況に置かれているのか。

調べてみると業界自体は大変なのである。たとえば日本珠算連盟が実施している「珠算検定」の受験者数はというと、1980年のピーク時には204万人の受験者数を誇ったが、2005年には18万人に減少。その後微増したが、だいたい往時の10分の1くらいの規模だ。

 

もちろん塾の経営も厳しい。平成28年に経産相が発表した『学習塾と外国語会話教室の生産性』というデータがある。そこに2015年の数値として『そろばん教授業』の項目がある。

これによると、その年、事業所数つまりそろばん塾は全国で7007ヵ所。従事者数は14085人で売上は204億円だという。単純に計算するとそろばんの先生一人につき年間約145万円しか売上がない。そろばん塾一軒あたりにしても年間約291万円の売上である。おそらく一部をのぞいて、そろばん塾は青息吐息だと推測できる。