大分の高校の問題は
「交際」だったのか

先日、1月14日に大分の高校に通っていた女子高生の親が、県を提訴したことがニュースになりました。この女子高生は30代の妻子ある教諭から性暴力を受けていました。女子高生から「関係をやめたい」とLINEで連絡をしたけれど、教諭からは「ずっと恋人でいたい」とひきとめられたと報じられています。自殺未遂をした彼女は、現在も意識が戻っていないそうです。ちなみに、昨年7月にこの教諭は懲戒免職処分を受け、青少年健全育成条例違反(淫行)の疑いで書類送検され、その後罰金30万円を言い渡されました。女子高生の親は、なぜここまで追いつめられたのかを知りたいと提訴したというのです。

「ここで、教員と『不倫』『交際』の女子高生とタイトルをつけたメディアもありました。しかし、10代の学生に対して教員が性行為をすること自体、暴力です。それなのに、日本ではなぜか恋愛のように受け止める風潮があるのです」

こう語るのは、漫画家のさいきまこさん。さいきさんは、生活保護の背景を浮かび上がらせた漫画『陽のあたる家』で2013年に貧困ジャーナリズム賞も受賞しています。現在「プチキス」にて配信中(1話ごとに「ハツキス」にも掲載中)の漫画が『言えないことをしたのは誰?』というスクールハラスメントを扱った作品。1年半の取材を重ね、「現実を伝えなければならない」と始めた連載です。

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言えないことをしたのは誰?』の主人公は中学の養護教諭・神尾莉生。教師からの暴言や親との関係に傷つく生徒たちをなんとか救いたいと日々真剣に取り組む20代の女性です。保健室によく来る生徒の小松川紗月の様子がおかしいことに気づき、校内を調べ始めます。同時に、現在25歳の円城遥という女性が、気になる電話もかけてきて、過去の問題も含め、学校で起きている驚くべき実態が明らかになっていくのです。

言えずに苦しんでいる生徒は実は多い。しかも、その場が学校ということも、実際の話なのだ Photo by iStock