「ペイペイの毒」に潰されたキャッシュレス企業…その残酷すぎる末路

「オリガミ身売り騒動」が意味するもの
岩田 昭男 プロフィール

原因は「ペイペイ」にあった?

オリガミは2013年からQRコード決済「Origami Pay(オリガミペイ)」のサービスを開始している。日本経済新聞が2019年11月に発表した「NEXTユニコーン企業調査」で企業価値417億円と報じられていた。そのため、買収額もそうした金額に準じるものになるのではないかと推測された。

それだけの成長が見込める企業と考えられていたわけだが、買収の内容は、実に惨憺たるものだった。「オリガミは借入先が見つからず、最終的にメルカリに1株1円、合計259万円、つまり“タダ同然”で身売りすることに合意した」と報じられたのである。

(画像:株式会社Origami)

オリガミの売上高は3億円にも満たず、年度赤字だけでも前年比2倍の25億円にも達していたという。立派な本社オフィスの賃料が年間3億円だったというから、売上高よりも賃料のほうが高かったことになる。もはや、事実上の倒産状態だった。

誰もが思うのは、将来性を期待されていたユニコーン企業が、なぜそれほどまでに業績を悪化させてしまったか、だ。

 

筆者は、率直に言って、ペイペイの『100億円あげちゃうキャンペーン』に原因があるのではないかと考えている。そして、それは「QRコード決済業界の構造的な問題」でもあるのだ。

今から考えれば、ペイペイが2018年12月から展開した20%還元キャンペーンが終わりの始まりだったのかもしれない。ペイペイに刺激された同業他社も、かなり無理をしてでも同様のキャンペーンを始めた。それが各社を消耗させたのだ。