こじはる絶好調、水嶋ヒロは大苦戦?「芸能人ビジネス」の新潮流

なぜ「D2C」に参入するのか?
竹内 謙礼 プロフィール

芸能人の商売と言えば…

なぜ、芸能人の間でD2Cが注目を集めているのか? その理由は芸能人と小売業の関係性を紐解いていくと、事情が飲み込めてくる。

タレントを活用した商売の典型例とえば「名前貸し」である。例えば、「モデルの◯◯さんプロデュース!」とうたった商品があるとする。この商品を本当にプロデュースしたかどうかは外部からは知る由もないが、自分の名前を貸すことで手数料がもらえる手法は、多くのタレントの小遣い稼ぎになっているのは事実である。

しかし、有名人になるまでの労力を考えれば、名前貸しの手数料は非常に低いといえる。芸能事務所や仲介業者に中間マージンが取られてしまうと、芸能人の手元には微々たるお金しか残らないはずだ。

また、商品を開発した企業側がチョンボすると、タレントのブランドに傷がつく恐れもある。2012年にブログに虚偽の内容を書き込んだタレントが、芸能活動を休止に追い込まれたペニーオークション騒動を見れば、いかに名前貸しが芸能人にとってリスクが高い商売なのか察しがつくだろう。

その問題点を解消させたのが、芸能人自らお店を運営したり、商品を販売したりする直販モデルである。名前を貸すだけではリスクが大きく実入りが少ないため、直接、自分自身で商売を始めて、ビジネスに本格的に乗り出すことが、芸能人のお金儲けとして定着している。古くは梅宮辰夫の漬け物屋さん、たむらけんじの飲食店など、芸能人としての知名度にレバレッジをかけて商売をしていく手法は、多くの人が知るところでもある。

最近、話題になっているところでいえば、小嶋陽菜と同じく元AKBの川崎希が経営する女性アパレルブランド「アンティミンス」である。芸能人のネームバリューに商売センスが加われば、一般の人に比べて商売は成功に導きやすいと言える。

 
川崎希が運営する「アンティミンス」
https://www.antiminss.jp/

しかし、この手法だと常にメディアで露出をし続けることが義務付けられることになる。テレビへの露出が減ってしまったり、商品をアピールし過ぎて視聴者に飽きられてしまったりすると、同時にビジネスの業績も悪化してしまう。