〔PHOTO〕gettyimages

新型コロナ「発症者続出の船内に閉じ込める措置」で社会防衛できるか

新型肺炎と検疫の神話

新型肺炎と差別

私は、この1〜2月にはヨーロッパ各地の大学や研究所に滞在していたのだが、その間、テレビのニュースは、トランプ大統領弾劾、英国のEU離脱、そして武漢の新型肺炎の三つの話題で持ちきりだった。

ちょうどそこに居た若い日本人学生に新型肺炎をどう思うか尋ねてみると、「夜中に飲んだ帰りに『コロナ』とからかわれたので睨みつけてやりました」との答えが返ってきた。

それを聞いて、その学生のことを少し見なおした。

〔PHOTO〕gettyimages
 

実際、日本人が欧米で海外暮らしをする上では、自分たちは「アジア」の一員とみなされていることを自覚し、とっさの人種差別・アジア人差別にひるまないことは大事なことである。

人種差別される体験をするのはリアルな国際交流で、日本国内での「日本は素晴らしい」との自画自賛テレビ番組を見るのとはひと味違う経験だ。

こうした差別の背後にあるメカニズムは、好ましくない状態としての病気のイメージが見慣れない人びとや「外国人」と結びつけられること(「外国人嫌悪」)にある。