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新型コロナの発生源は「武漢の華南海鮮市場」説は誤りの可能性

「野生動物発生源説」も当局の冤罪か

武漢「華南海鮮市場」と決めつけたが…

2019年12月に中国湖北省の武漢市で発生した新型コロナウイルス“2019-nCov”の感染によって発症する肺炎“COVID-19”(以下、便宜的に「武漢肺炎」と呼ぶ)は、一向に終息する気配を見せず、中国の国内外で感染を拡大している。

本稿を執筆している2020年2月14日夜の時点では、中国政府が公表した中国国内における感染者は6万3946人、死者は1382人であり、中国国外では27の国・地域の合計で感染者506人、死者3人となっているが、中国国内で日本人と米国人各1人の死亡が確認されている。

新型コロナウイルスの発生源は武漢市江漢区漢口にある発展大道と新華路が交差する地点に所在する「華南海鮮市場」に関連すると、武漢市衛生健康委員会は2019年12月31日に公表した。この発表を受けて、華南海鮮市場は翌日の2020年1月1日に衛生環境の整備を理由に閉鎖された。

 

華南海鮮市場が閉鎖されるまでの経緯を遡ってみる。

12月8日、武漢市で1人の患者が地元の医院を受診した結果、医師からは原因不明の肺炎と診断された。

それから18日間が経過した12月26日の午前中に、湖北省「中西医結合医院(中国医学と西洋医学の結合医院)」(以下「結合医院」)呼吸器内科主任の張継先は診察で4人の異常な肺炎患者を発見した。事態は重大だと判断した張継先は結合医院の上層部へ報告し、結合医院は同医院が所在する江漢区の「疾病予防コントロールセンター」へ報告した。

翌28日と29日に結合医院は華南海鮮市場から来た患者3人を次々と診察したが、前後7人(最初の患者4人と後から来た患者3人)の症状と肺の状況は同一であった。張継先はこの点に注目して上層部へ報告したが、この報告を高度に重視した結合医院は速やかに江漢区疾病予防コントロールセンターへ通報したのだった。