日本株市場は、相変わらず新型コロナウイルス騒動に大きく揺さぶられている。
中国の武漢発で広がっている新型コロナウイルスだが、ここへきて日本での拡大が本格的に懸念され始めている。
先週には神奈川県の80代女性が死亡し、国内で初めて新型コロナウイルス感染者の死亡が確認されたばかり。ハワイから帰国した夫婦の感染も発覚しており、その感染ルートも複雑化している。
「国内外で新型コロナウイルスの新情報が出るたびに、マーケットでは株価急落劇が巻き起こるようになってきた。2月13~14日にかけては中国での新型肺炎感染者数が急増したとのニュースが駆け巡り、中国や米国、日本の株式市場が大きく揺さぶられたばかり。コロナウイルスが世界各国に拡大する中、いつどこからどんなニュースが出てくるのか見通せず、不透明な相場環境になってきた」(アナリスト)
日本株市場では2月初旬から本格化していた第3四半期決算発表が一巡したタイミングでもある。
「今回の決算では新型コロナウイルスの影響はまだ表面化していないが、『次の決算』では企業によっては大きく影響が出てくる可能性がある。すでにインバウンドの激減によって小売り系企業は打撃が出ているし、製造業にしても中国での工場が稼働停止するなど直撃を受けている。どこまで影響が出るか見通せない中にあって、コロナショックはまだまだ尾を引きそうだ」(前出・アナリスト)
ネガティブ・サプライズが出てくれば、日経平均株価が一気に2万2000円割れしてもおかしくはない――。
市場ではそんな声すら聞こえ始めているのだ。