(C)2020 大童澄瞳・小学館/「映像研」製作委員会

話題沸騰『映像研には手を出すな!』にみる「NHKとアニメの関係」

異例の夕方一挙再放送、人気の理由とは

1月からNHK総合テレビで放送されている深夜アニメ『映像研には手を出すな!(以下『映像研』)』が、今幅広い世代の間で話題になっています。

放送開始後からSNSでは高評価が相次ぎ、盛り上がりを受けて今月2月2日には、NHKの深夜アニメでは異例の夕方一挙再放送も実施されました。

『おじゃる丸』や『忍たま乱太郎』といったアニメでお馴染みのEテレ(教育テレビ)ではなく、“NHK総合で、日曜夕方に、深夜アニメの一挙再放送”が行われるというのは、普段総合テレビで放送されている番組を思い浮かべていただければ、どれほど珍しいことかご想像いただけるかと思います。

加えて再放送当日は、これまで放送を見逃してしまっていた人や、深夜に視聴ができなかったファミリー層も新たに加わり、「#映像研」を始めとする関連ワードがSNSでトレンド入りをすることで、さらなる話題を呼んでいました。

今期ここまでの盛り上がりをみせる『映像研』とは、一体どのような作品なのでしょうか。また、これだけ人々を夢中にさせる魅力はどこにあるのでしょうか。本作の人気を通してみえてくる「アニメとNHKとの関係性」と共に紹介していきます。

 

『映像研には手を出すな!』とは

『映像研』は、小学館の青年誌『月刊!スピリッツ』で連載されている、大童澄瞳氏による漫画が原作の作品です。

メインキャラクターである女子高生3人が映像研究同好会を作り、自分たちが求める「最強の世界」をアニメーションで制作するという物語となっています。

アニメーションの自主制作経験もある大童氏が描く原作漫画は、“一般的な漫画の作り”に縛られない独特の表現――セリフ部分にもパース(遠近法)が取られているような写植で音声の奥行やベクトルを感じられる。メカや世界観の設定資料が作中見開きで挿入される――なども魅力的で、もともと漫画好きの間でも注目度の高い作品でした。

とはいえ、「主題はアニメーション制作」とだけ聞くと、まだまだニッチな印象を抱く方も少なくないと思います。そんな本作が、漫画ファンやアニメファンはもちろん、そこだけに止まらない多くの人々に刺さり、NHKが異例の再放送を決めるほど話題になっているのは一体なぜなのでしょうか。

その要因は、本作が与えてくれる“ドキドキ”と“わくわく”にあるように思います。