危ない羽田新ルート、飛行機から突然「黒い物体」が落ちてきた

親子で目撃!黒くて丸いものが…
福場 ひとみ プロフィール

一瞬「カラスがぶつかったのか?」ともよぎったが、そんなはずもない。そもそも低空飛行の機体は1.2km上を飛んでいる。カラス程度の大きさの物体が、地上からくっきりと見えるはずもないし、そんな生き物のような繊細なシルエットでもなかった。

これは私の推測ではあるが、その物体が1メートル以上なければ、下からはっきり見えるはずがないのではなかろうか。落下場所はわからないが、事故が怖いので、すぐに交番に届け出て、翌日には国土交通省にも連絡した。

国交省からは「16時51分~17時15分の間、8便がこの界隈を通っていました。すべて連絡し不具合がなかったか確認しましたが、特に報告はありませんでした。8便は、ANAが4便、JALが2便、ソラシドエア1便(すべて羽田行き)と海上保安庁1機です。また何かあれば報告します」とのことだった。

 

1週間に1回は何かが落ちている

私が低空飛行を注意深く見ていたのには、理由がある。数年前のこと、国土交通省が地元住民向けに公開した新ルートの詳細地図の上に、自宅が線引されていたからだ。

いま国土交通省が公開している地図では、300メートルほど横幅を持って示されているが、当時のものは真っ直ぐな一本線。「よりによって、なんで自宅の上を?」という思いだった。それに、低空飛行の飛行機は2分に1本のペースで運行するのだという。

豊島区上空における南風時の新飛行経路(出典:国土交通省)

そこで私は「としま空を考える会」という地元の反対派説明会に参加してみると、会場は地元の人達で満員だった。元JAL国際線チーフパーサーで航空評論家の秀島一生氏の講演があり、聞いてみた。

「世界で最も危険な空港」の一つに選ばれ、危険すぎるあまりすでに廃止された香港の啓徳空港の都心走行ルートより、新ルートは危険な飛び方をするという。香港・啓徳空港で住宅の上スレスレを走る映像をみたが、会場ではどよめきが起こった。

当時から私が最も気にしていたのは「落下物が非常に多い」という情報だった。部品の落下物は以前から多く過去10年間の間に(平成20年度~平成29年度)成田空港周辺だけで20件が確認されている。

部品が脱落したという報告は国内航空機だけ438件(平成21~28年度)もあるというのだ。 実に、1週間に1回はどこかで落下物が落ちていた計算になる。

とはいえ、これまでの航空機は都心住宅地は避けて海上ルートを飛んでいたために人身事故には繋がった例は無かったようだが、これからは住宅密集地を走るので、その危険性が自ずと出てくる。