「人民は激怒…」中国改革派学者が発した檄文「衝撃の中身」

新型肺炎で広がる批判の世論
古畑 康雄 プロフィール

漢詩で思いを書き残す

許先生はこの文章を発表する前の1月、自作の漢詩を書き残している。「蒼山晚に向い独り自ら愁う」始まるこの詩は、筆者の大学の先輩で中国古典文学の専門家の私大教授によれば、「山中で暮らす隠君子が、人生の老年に思う悲しみ」を詠(うた)ったもので、残雪が残り春の雪解けを待つような、言論の自由が奪われた冬の時代、自分も逃げ場のない状況で、どう戦うべきか思い悩む気持ちを表現したものだという。

 

今回の文章にも「ペンを武器として、正義を求め、正しい道を訴える」と述べた部分があるが、共通する気持を表現したのだろう。

ただ、許先生のこの文章は、正直言ってあまりに大胆で、「こんな文章を発表して大丈夫か」と心配したが、この文章が広まった直後、武漢市の病院に勤務し、ウイルス発生時に警告を発していた李文亮医師が死亡したことで、世論の風向きが大きく変化した。
「不能不明白」(真相を知らずにいることはできない)という言葉がネットで広がり、上海とみられる街頭で女性が「言論自由」と掲げた写真を公開するなど、人々が大胆にも情報公開を求めるようになった。

ネットより

許氏のような自由派知識人の間にも政府への反対の声が広がっている。北京大学の張千帆教授(憲法学)は、「ウイルスを防ぐために、中国は憲政民主を必要としている」という文章を発表(ニューヨーク・タイムズ中国語版にも掲載)、この中で次のように述べた。