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新型コロナウイルスで中止!最新テクノロジーイベントの意外な脆弱性

「次なる商機」をよぶ技術的視点とは?

失われた経済効果は600億円

2月13日、携帯電話分野の国際的な業界団体であるGSMAは、2月22日からスペイン・バルセロナでの開催を予定していた展示会「MWC Barcelona 2020」を中止すると発表した。

MWCは、携帯電話を軸とした世界有数のテクノロジーイベントで、10万人以上の来場が見込まれていた。世界中からバルセロナに関係者が集まるイベントだけに、その経済効果はきわめて大きい。

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イギリスの経済紙「Financial Times」によれば、現地への経済効果は4億9200万ユーロ(約600億円)とされており、そのすべてが、中止によって失われたことになる。じつは筆者も、現地での取材を予定していたが、中止によって出張を急遽キャンセルしたところだ。

MWCが開催中止となった理由はもちろん、新型コロナウイルス(COVID-19)だ。

MWCのような巨大イベントがなぜ中止になるのか、そして、それはテクノロジーでカバーできないものなのか──緊急検証してみよう。

 

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先ほども述べたように、MWCの中止が決定された背景には、新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大に対する懸念がある。

現段階では、ヨーロッパやアメリカではまだ、アジアほど大規模な感染は確認されていない。しかし、その状況がいつまで続くかは不透明だ。

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MWCで特に問題となったのは、業界の主なプレイヤーに多数の中国企業が含まれることだ。スマートフォン端末だけでなく、基地局から周辺技術まで、MWCには多数の中国企業が参加する。

それらの企業には欧米の拠点もあり、人員だけなら欧米拠点の社員でカバーすることも可能だが、「展示会」となると、製品・機器などの輸送も必要となる。結果的に、中国から多くの人々が移動することは避けられない。

中国企業以外でも、製品や部品などを中国で生産している会社であれば、中国圏の人の移動は同様に発生する。

新型肺炎はすでに、さまざまな国に広がっている可能性が高い。