積水ハウス・和田前会長が激白「私をクビにした阿部会長に告ぐ」

「行動を起こすことに決めました」
週刊現代 プロフィール

採決の前から結果は明らかでした。阿部君を含め、過半数の6票を握られていることで、解職動議が可決されることを悟った私は、採決が行われる前にやむなく辞任を申し出ることにしました。

調査対策委員会で責任が明記され、人事・報酬諮問委員会で「退任が妥当」と決議された阿部君が、それを覆しクーデターを起こした―。何があったのでしょうか。

 

そもそも阿部君を社長にしたのは私です。彼は私の指示に誠実に対応し、逆らったことなど一度もありませんでした。

そんな彼なら大きな間違いはしないだろうと、成熟していた国内事業を阿部君に任せ、私は国際事業の新規開拓に専念することにしました。

そこで本社を留守にすることが多くなったことが、仇となってしまった。気が付けば阿部君に逆らえない役員のほうが多くなっていたのです。国内事業の采配を振る阿部君の顔色を窺う人間が増えてしまったのでしょう。

私が会社を去った後、現役社員たちから続々と相談が寄せられるようになっていました。

「数字のプレッシャーがきつく、阿部会長から人間性を否定された」
「島流しのような人事がまかり通り、優秀な社員が次々と辞めている」

どんな優秀な経営者であっても不満は出るもので、いちいちとりあっていては切りがありません。ところが、私たちと共に事業を培ってきた「ハウス会」の皆さんからも、さまざまな意見が届きました。

「ハウス会」とは工務店など、私たちの戸建て住宅の建設を請け負っていただく協力企業の集まりです。

彼らは異口同音に「仕事がどんどん少なくなっている。このままでは積水ハウスの仕事はできない」と窮状を訴えておられました。