韓国・日本の10代が使ってる「日韓ミックス言語」を知ってますか

「チンチャそれな」「やばいンデ」?
稲川 右樹 プロフィール

面白いから使っている

「チンチャそれな」にせよ「チョメンナサイ」にせよ、これらの日韓ピジンあるいは韓本語の特筆すべき点は、これらがそれぞれの国の若者の間で「言葉遊び」の一環として生み出されたことにある。

言語の歴史を振り返ると、ピジン言語はほとんどの場合(多くは弱者にとっての)生きるための道具として生まれてきた。そしてそこには往々にして支配や抑圧といった歴史的背景があった。しかし、「チンチャそれな」や「チョメンナサイ」の出自にはそのような暗さは微塵もない。そこにあるのは、あくまでも隣国の文化を「面白いから」「オシャレだから」と純粋に明るく受け入れる無邪気でポジティブな姿勢である。

 

もちろん日韓の間には未だ解決されぬ難題が山積しているのは事実だ。両国民の間には否定的なものも含め、お互いに対する複雑な感情がある。このような日韓ピジンや韓本語に対し眉をひそめる人も両国には確かに少なからず存在する。

しかし、このような言葉が現に生まれ受け入れられているという事実は、日韓両国の若者たちの間に、お互いの国の言語を抵抗感なく面白がることのできる心の余裕や親密感が生まれていることの証ではないだろうか。

一人の言語教師として、自分の講義でこれらの言葉を学生たちに教えたいかどうかは別として、このような新しい動きが生まれてきたことは両国の若者たちの未来にとってある種の希望だと感じるし、これからどのような言葉たちが日韓両国の垣根を越生み出されてくるのかを楽しみにしながら、素直に「チンチャいいね!」という言葉を送りたいと思う。

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