現在外資系投資会社に勤務する川村真木子さんは、UCバークレーを卒業後、長く外資系投資銀行でマネージングディレクターとして活躍してきた「バリキャリ金融女子」。現在高校生のお嬢さんがいるワーキングマザーでもある。

金融から政治、スポーツに生活まで本音を鋭く語る「長文社会派インスタ」が人気の川村さんは、現在再婚しているものの、長くシングルマザーとして娘を育ててきた。そのときにひとりでマンション購入を決意した条件とは――。

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32歳の時の決断

32歳の時、身の丈に合わない都内のマンションを清水の舞台から飛び降りる気持ちで購入した。都内の一等地にある築浅のマンションで、当時の私の貯金では到底買えない金額だった。その頃、シングルマザーだったこともあり「もし地震が起きてこのマンションが全壊したら、私は財産を失って借金を抱えるんだ」と震えそうになりながらも、敢えてリスクを取って住宅ローンを組み、マンション購入に踏み切ったのには、いくつか理由がある。
 
まず、当時はリーマンショックの直後で世界的な異次元金融緩和政策の下、金利は歴史的な低水準を日々更新していた。マイナス金利となった今ほどではないが、当時も十分に低金利で35年ローンの金利が1%を切っていた。当時32歳だった私は、低い金利で負担なく「人生の時間が買える」と感じ、マンションを買うことに決めた。娘と2人で築浅の便利で綺麗なマンション住んで「まだ若い人生の時間」をエンジョイしようと計画したのだ。

娘と安心して堂々と暮らしたい。そのためにも、賃貸で更新を重ねるよりも、「自分たちの空間」があることがいいと思った(写真の人物は本文とは関係ありません)Photo by iStock 

完済予定は35年後だから、なんとその頃には67歳になっている。よく「借金は嫌い」という意見を聞くけど、もし借金せずにこのマンションを買おうとしたら、67歳まで貯蓄しなければ、待たなくては買えない、ということなのだと思った。住宅ローンは期間が長いので、人生の「時間的価値」を考えさせられるきっかけにもなった。教科書的に言うと、「金利が低い時期」の最も正しい行動とは、貯蓄でも資産運用でもなく「お金を借りること」なのである。