早期退職・再就職で「社名と肩書き」にこだわって失敗する会社員が続出中

もうそういう時代じゃありません
前川 孝雄 プロフィール

年収にこだわって転職しても…

大企業で課長ともなれば年収800万円ほどは得ているだろう。早期退職して知名度のない中小企業に転職するならば、せめて年収のダウン幅は抑えたいという人は少なくない。大企業ミドル層を採用する中小企業から幹部としての活躍を期待され、年収700万円を提示される場合もあるだろう。転職者年収の30〜40%を手数料とする人材紹介会社としても高い年収で転職してくれるほど稼げるので、高い年収確保に動いてくれるはずだ。

 

しかし、ここに落とし穴がある。年収700万円はあくまで転職初年度の話だということ。相応の成果を出せなければ、財政的に余裕のない中小企業では経営層からかなりのプレッシャーをかけられ、2年目以降はどんどん給与を下げられるという例は珍しくない。

そもそも大企業で50代が得ている今の給与は、日本型雇用の特徴であった年功序列型給与で上がり切った金額だ。つまり、現在の能力や成果に対応した時価ではないということ。そもそも日本で働く人たちの4割は年収300万円以下である。中小企業はそもそも大企業勤務者のような高年収の人は少ないし、転職者も多いため、時価で給与が決まるケースも多い。つまり、実際の自分の時価は年収300万円台が妥当なのかもしれないと自分を客観視する努力も必要なのである。