# ココイチ # カレー

ココイチの「客離れ」が止まらない、“値上げ”よりも致命的な原因

強気の価格戦略も限界を迎えた
井上 岳久 プロフィール

他の飲食業態ではありえない

また、価格戦略以外のココイチの強みとして挙げられるのが、独自の「ブルームシステム」と呼ばれる独立支援制度。これは同社の社員をランク付けし、経営スキルを身につけるなどして一定のランクに達した社員が、自身のチェーン店を持つことができるという、“暖簾分け”のような仕組みです。

つまり、ココイチの社員は土地や資金がなくても努力次第で“一国一城の主”になれるというわけです。もちろんその分、人件費は高騰しますが、社員のやる気は意外にも売り上げに寄与するもので、これがココイチの店舗拡大に一役買ったと言えるでしょう。

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「トッピング積み上げ方式」と「ブルームシステム」。この2つによって、ココイチはカレーチェーン業界でオンリーワンの存在となりました。

店舗数にしても、売上高にしても、日本のカレーチェーンはココイチ一強と言えるでしょう。ココイチの総店舗数が現在1490店舗に対し、業界2位とみられる「ゴーゴーカレー」は約70店舗と、圧倒的な大差をつけています。

 

つまり、ココイチがこれまで強気の値上げ戦略をとり続けても顧客を維持できたのは、ひとえに、他の飲食業態ではありえない、ライバル不在の一強状態にあったからなのです。

ところが、ココイチ躍進の立役者である「トッピング」が、カレー業界の大きな変化によって一転、ここへきて“弱点”になりつつあります。